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苦しみを終わらせるための苦しみ


10月から始まった新コース「自己変容インテンシブコース」にご参加いただいている方々は現在2回目、3回目のセッションへと進まれています。

 

今回はこのコースの途中で必ず経験するドゥッカ「苦」について書いていきます。

 

自己を変容させるには自分の内面奥深くに潜り、自分の見たくない側面、向き合いたくない問題など、できればそのまま関わらずにすませたいもの達と正面から向き合う作業がどうしても必要です。

 

10年の施術経験から言えることは「覚悟があります」と何があっても今の自分を変えたいと強い意思をお持ちの方は100%半年から1年で変容していきます。反対に変われない方は苦しい作業に入りそうになると話題を変えたりするなど逃げ出してしまうパターンです。


 

 

私の瞑想や生き方のバイブルの一つに「手放す生き方」という本があります。

タイの名僧アーチャン・チャーの法話を集めたものです。

 

この本の中で、彼は僧院に瞑想修行にやってきた若者にドゥッカ『苦』について次のように語っています。

 

滞在の許可を求めてきた若者にアーチャン・チャーは

 

「おまえさんが苦(ドゥッカ)を恐れないことを願うよ」

と言います。

 

若者は驚き、自分は瞑想を学び、森の中で平安に暮らすために来たと説明します。

 

それに対してアーチャン・チャーは

 

「苦しみには二種類のものがある。一つ目は、より多くの苦しみをもたらす苦しみじゃ。そして、二つ目のものは、苦しみを終わらせるための苦しみじゃ。もしおまえさんが二番目の苦しみに直面しようとしないのなら、一番目の苦しみをずっと経験し続けることになるじゃろう」

     

 

「苦しみを終わらせるための苦しみ」

 

本当にその通りです。(素敵な表現ですね☆)

自己内観の過程で生じる「苦」を一度乗り越え、自分の味方にできるとその後の人生で同じような苦しみが起こっても必ず乗り越えられます。人生をより自分らしく生きる最強アイテムの一つになるはずです。

 

 

タロットの「吊るされた男」はまさに固定観念に縛られた状態

 

ですが間違って欲しくないのは、逃げ出さないのが「良い」逃げ出すのが「悪い」ではないということです。そこに優劣をつけることには何の意味もありません。

 

大切なことはただ一つ「それが今の自分」であることに気づき、それを受け入れることです。

 

逃げ出してしまう方の多くは逃げ出してしまう自分に気づかないふりをし続けてしまいます。

 

それはなぜでしょうか?

 

おそらく逃げ出してしまうことへの罪悪感のようなものが意識的あるいは無意識的に働いてしまうからだと思います。人間の心の中には「逃げ出す」=「悪」のような固定観念が存在しているのかもしれません。

 

もしこれを読んでいる方の中で自分の中にもあるかも?と思った方はぜひその固定観念を外すことから始めてみてください。

 

そして何かの場面で逃げ出す時が来たら自分への善悪のジャッジはせずに(ここ大切なポイントです)ただ単に「私はこの場(あるいは問題)から逃げたいんだ」としっかり今の自分を感じて(気づいて)ください。自分へのジャッジなしにこれを続ける事で冷静に自分の行動パターンを意識できるようになります。

 

余裕がある方はなぜそう感じたんだろうとさらに深掘りしてもいいかもしれません。そこまで進めたらすでにセルフの自己内観が始まっています♡

 

 

今回はドゥッカ「苦」についてご紹介してみました。

最後までお読みくださりありがとうございました。