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「十牛図」にみる自己変容の旅

自己変容の旅は「自分さがしの旅」とも表現できます。今回はこの旅の過程を絵を通して感じていただける、「十牛図」をご紹介します。

 

十牛図は禅宗の教科書として知られ、若者が牛を探し求めていく10枚の絵と詩で悟りの道を説いたものです。

 

「本当の自分とはどうゆうものなんだろう?」という自己探求の流れが、若者を「自分」牛を「本当の自分」に例えて表現されています。

 

そしてこの十牛図はユング心理学的な人間の精神の成長「自己実現」のプロセスとして考えることもできるのです。

 

そこで、絵の紹介に合わせて当サロンのセッションの流れも簡単に書いてみたいと思います。自己変容の旅のイメージをなんとなくでもつかんでいただけたら嬉しいです。

 

なおセッションとの対比は第7図までとしています。第8図以降の体験をするには深い修行が必要になるからです。

 

興味を持たれた方は物語にはいくつかのパターンがあるのでネットでぜひ調べてみてください。

 

関連図書では『さがしてごらんきみの牛』は読みやすく、素敵な絵本です♡

 

またブログの最後に円覚寺の方が十牛図を解説している動画を貼っておきます。

 

 

其の一

尋牛

牛探しの始まり。

自分探しの旅へ出発です。

手には縄を持っています。


エネルギーワークを通して無意識の世界へと繋がり自己内観が始まります。


其の二

見跡

牛の足跡、自分探しの手がかりを見つけます。


無意識の世界と繋がり、自己変容の手がかりとなる魂からのメッセージを受け取ります。


其の三

見牛

足跡を辿っていくと牛を発見します。

左端に牛のお尻が見えます。


受け取ったメッセージをもとにセラピストとの共同作業で自己内観を進めていきます。


其の四

得牛

牛は捕まえたけれど、言うことを聞いてくれません。


内観が進むほど自分の影の部分である感情や記憶と向き合わなければならず、心が揺さぶられます。

ここで諦めるか諦めないかで道は別れます。


其の五

牧牛

牛と心が通じ始め自分が先導できるようになりました。でもまだ手綱は必要です。


諦めず内観を進めることで、自分の影の部分もまた自分なんだと受け入れられる心の変化が生じてきます。


其の六

綺牛帰家


牛の背に乗って家に帰ります。手綱はもう必要ありません。


心の深層にあった自分の影はしっかりと向き合った事でプラスに変容し、自分を助ける新たな力となりました。


其の七

忘牛存人

牛は消え自分と一体になりました。


無事に今の課題を乗り越え一つ自己実現を成し遂げた状態です。リラックス。


其の八

人牛倶忘

人も牛もいなくなり空になります。

全ては空である。


其の九

返本還源


全ては空であることを学び本の世界へ。

自然のあるがままの姿の美しさを感じます。


其の十

入鄽垂手


再び普通の生活へ。

助けが必要な人々の力となります。

 

 

◇円覚寺の公式YouTubeです。全部で5シリーズとなっています。こちらは初回です。

 

 

※当ブログで使用した十牛図はColBaseで紹介されている陶山雅純摸、原本:狩野探幽筆の作品です。